年金は自分が年を取った場合にはもらえないのではないか、などというような意見を耳にしたこともあるのではないでしょうか。
では、これからの年金制度は実際にどうなるのでしょうか?
若い世代の人は本当に年金をもらえるのでしょうか?
ここでは、これからの年金制度についてご紹介しましょう。
では、基本的に年金とはどのようなものでしょうか?
広い意味においては、お金を毎年もらうことを年金と言います。
国の年金の場合は、偶数の月に毎年6回に分けて支給されます。
では、保険会社で加入する年金と国の年金はどのように違っているのでしょうか?
保険会社で加入する年金の場合は、収入が年をとってなくなった場合の生活のために準備するもので、お金を早いうちから貯めておくものです。
一方、国の年金制度は、年金が現在必要な障害がある人や仕事ができない高齢者などを、現在仕事をしている人たち全員でサポートするというものです。
では、年金は支払う必要があるのでしょうか?
「年金保険料」というのは、現在仕事をしている人が支払うものを言います。
年金保険料を支払わないのは、学校や道路などに使用される税金を支払わないということに意味が近いでしょう。
しかし、収入が多くなくて支払えなければ、猶予制度や免除制度が利用できます。
このような場合には、きちんと届け出を役所に出しましょう。
では、いつから国の年金は支給されるのでしょうか?
現在の法律においては、老齢年金という65歳から支給されるもの以外に、必要な場合に20歳以上で支給される障害年金や遺族年金があります。
年金を、家族の暮らしサポートしている人が亡くなったり、障害者になったりした場合に支給されるのは、案外知らなかったという方も多いのではないでしょうか。
では、いつまで国の年金は支給されるのでしょうか?基本的に、国の年金は一生亡くなるまで支給されます。
20歳~60歳までの間、きちんと保険料を支払った場合は、満額の基礎年金が支給され、満額の基礎年金の金額は、日本全体の過去数年間の給料額と難しい計算を毎年行って決まります。
サラリーマンであれば、男性でも女性でも厚生年金が給料額に応じて支給されます。
では、年金がさらに2015年からどうして少なくなったのでしょうか?
高齢者が今からさらに多くなり、医療が進んできて長生きをさらにすると、現在仕事をしている人が一層負担をするようになります。
物価がアップした場合、同じものを購入して生活をするためには、その分支給してもらう年金も多くしてもらう必要があります。
しかし、年金の額は物価がアップする分ほど、多くすることができないため辛抱して欲しい、というような年金制度が2015年4月に始まりました。
このような年金制度のことを、マクロ経済スライド方式と言います。
では、現在の半分に将来支給される年金は少なくなるというのは本当なのでしょうか?
将来的に現在仕事をしている人が支給される年金は、現在もらっている給料の半分になるかという質問の回答としてご紹介しましょう。
「所得代替率」ということで国は説明しています。
「所得代替率」の意味は、現在仕事をしている人の収入のどの程度の年金が支給されるかということです。
例えば、65歳に2014年になって年金が支給され始めた人の場合、夫は収入が平均的なもので、ずっと妻は専業主婦の場合は62.7%の所得代替率でした。
つまり、65歳の時に支給される年金額は、その人が仕事をしていた際の年収の62.7%分になるということです。
年金を支給される人と年金制度をサポートしている人の負担のバランスを考慮した結果、国としては所得代替率が将来的には50%になるように検討しているようです。
65歳になった時に支給される年金は、国が現役の時の年収の半分以上を保証することになっています。
しかし、その後支給される年金に関しては保証されていません。つまり、現役の時の年収の半分以下に年金がなる場合もありえます。
しかも、国の言う「現役時代の年収」は、税金や社会保険料を支払った後の金額になりますが、年金額として保証されるものは税金や社会保険料支払う前の金額になります。
そのため、税金や社会問題料を支払った後は、50%より手取り分は少なくなります。
年金制度はお互いに国民が助け合うものですが、支給される金額は十分ではなく、不足する部分は少しずつ仕事をしている時から貯めておく必要があるということになります。
一方、3000万円退職する前に貯める必要があるなどと、テレビなどでは報道されています。
しかし、3000万円全ての人が必要ということではありません。
ライフスタイルが個人によって違っています。
貯蓄が数百万円で十分という人がいる一方、1億円でも不足するという人もいます。
年金制度については、報道などに惑わされないで、何が自分自身には必要であるかを冷静に判断することが大切です。